素朴集合論(NST)

NST-28:ただの写像を全単射に 自然な射影と誘導写像

自然な射影と誘導写像 商集合は、常に取ることができる全射「自然な射影」と元の写像を使った商集合からの写像「誘導写像」が取れる。この2つは、四則演算などの構造を入れた場合の準同型定理と同じ集合の同型が成り立つ。今回は、その同型とどのようにして単射になるかを考える。
素朴集合論(NST)

NST-27:ぺちゃんこにしてきれいに 同値類と商集合

こんにちは!ケンけんです。 前回は、集合をルールに従って部分集合で分ける「類別」を取り扱いました。 今回は、第2弾の主題「同値類」とそこから得られる「商集合」を取り扱います。 キーワード:同値類・商集合 導入 単射・全射の記事や前回の類別で...
素朴集合論(NST)

NST-26:集合の分類と苦難のはじまり 類別と代表系

類別と代表系 集合は部分集合を持つが、全体集合を部分集合の和集合で表現することは可能である。部分集合とその補集合の和集合が単純な例である。この考えを広げて適当な部分集合の和集合によって表現することが類別である。そして類別の仕方が表れるものとして代表系と言うものが与えられる。
学習帳

RING-L-14:整数環で見る次元と素イデアル イデアルの対応

イデアルの対応 剰余環のイデアルの特徴づけとしてよく与えられるイデアル対応原理であるが、これは素イデアルについても成立する。ここで現れる含む素イデアル全体は、ある種の閉集合として特徴を持っており素イデアル全体を位相空間となる。その特徴付けの一つとして利用できる。
位相構造

PST-6:集合が閉じることは数列の収束に戻る 閉集合

閉集合 閉と言う字を使うからには、何かが閉じた集合だと説明される必要がある。この閉じるとは、「数列の極限を取る操作で閉じる」で説明される。これによって、触点の元レベルの話以外の特徴付けを行うことができる。そして、閉集合のいくつかの同値な定義が存在し、今回はこれを示す。
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MOD-L-11:完全列から得られる情報たち exact sequence

exact sequence 短完全列の情報保存を作ったはいいが利用先として何があるのか。その回答としては直和や剰余加群との自明な短完全列によって現れる有用な性質たちがある。また、保存される性質として有限生成加群も存在し、ネーター環上ならば成り立ってくれるためこれを示す。
位相構造

PST-5:元レベルの情報から開集合との関係 内点・触点

内点・触点 元の近さを開集合で決めてきた。近傍系や基本近傍系による位相では、開集合の元に条件付けをしている。よって、逆に特定の元の集まりから開集合を取る方法を見る。また、適当な部分集合を近さを考えることで、2つの元が接触するかなども考えられる。
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RING-L-12:数から拡張した二項定理を考える 二項定理

こんにちは!今回は、高校数学Ⅱで登場する二項定理とその係数を可換環上で考えるとどうなるのか、その応用をまとめたので記事に書いていきます。 それでは行ってみよう! キーワード:二項定理 この記事では、環はすべて単位的可換環とします。 二項定理...
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TOPO-L-2:実数の基本近傍系としてのε近傍 内点と開集合

内点と開集合 微積分の実数全体の集合の位相は数列の極限や関数の極限を取り扱う際にうまく避けたまま議論を行う。ε-Nやε-δ論法は位相空間の基本近傍系の考えを先に知れば、このような定義になるのは当たり前だと感じられる。今回は、そんなε近傍が基本近傍系をなすことを見る。
位相構造

PST-3’:似たような名前に騙されるな! 基本近傍系

基本近傍系 近傍系から位相を構成する手法は位相を整えたい場合に有用だが調べることが難しい条件があったりする。そこで、少し条件を強くした特別な近傍系を作ることで、より少ない条件で近傍系となることを示される。それが、今回の基本近傍系で、ε近傍や位相群にも利用される手法である。
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