こんにちは!ケンけんです。今回は、普通の集合と位相空間の間に全単射があると位相空間に依存する位相を普通の集合に作ることができることを考えていきます。
キーワード:全単射の応用
動機づけ 全単射の応用
今回の問題は、一方が位相群(積の演算と逆元を取る操作が連続写像)の場合に同相な写像があれば、もう一方の考えたい群に位相群となるような位相を構成できるのか?と言う問題が出発点でした。今回は位相群ではなくただの位相空間について位相を依存するように構成できるかが本題です。
実際に次のように位相を作ることができ、さらに同相であることも説明できます。
実はとても強い位相
今回構成した$Y$の位相は、写像$f:X \rightarrow Y$を連続にするものとしてとても「強い」と表現されたりします。
この定義を見ると確かに$f$を連続にする位相としては課題の$\mathcal{O}(Y)$は最も強いとわかります。この場合は全単射である必要はないので写像にまで落としてしまいます。
位相の強弱が出たのでついでですが、全射について最弱の位相はとても簡単に見つかります。それは密着位相です。
課題1の時に見たように$f^{-1}(\emptyset)=\emptyset, f^{-1}(Y)=X$(全射性より$f(X)=Y$)から$\mathcal{O}(Y)$の元です。従って、$f$が連続であることがわかりました。
おわりに
なんとなく同相になるように取ってきた位相が、あまり使わない「位相の強弱」によって特徴づけられたのはいい経験でした。(普段はあまり強弱を考えない。)
以上、ケンけんでした。