加群基礎 MOD2-1:面倒な確認を図式で解決する入り口 完全列 完全列 加群ごとに比較考察する場合は、それぞれ具体的に確認すればいいが任意個の加群の関係や加群そのものの性質に複数個の異なる加群から導かれる状況では現実的ではない。そこで今回は線形写像の性質を図式で表現可能にし、一つの列として考える完全列を導入する。 2024.12.06 加群基礎
加群基礎 MOD1-8:作りは似ているのにその差が大きい 加群の直積と直和 加群の直積と直和 ベクトルや線形代数のベクトル空間では、成分ごとの和とスカラー倍で体上の加群としての演算を定義していた。これを集合で説明すると直積集合にこの2つの演算を定義していることと同じである。今回は、直積集合にそのまま演算を定義した加群の直積と特別な形の直和を定義しこれらの性質の差を見る。 2024.11.20 加群基礎
加群基礎 MOD1-7:作用で0になるの?! 零因子と正則元 零因子と正則元 線形代数では特に気にならない作用だが、環上の加群では加群と作用させる元それぞれ零元でなくともその作用が零元となることがある。今回は、作用で零元にできる零因子とその逆である非零因子(正則元)を定義し作用を線形写像による側面を考える。 2024.11.17 加群基礎
加群基礎 MOD1-6:同型を操る基本的な変形とその一意性 準同型定理 準同型定理 集合論では自然な射影とそこから誘導される写像が定義できる。誘導写像が単射になる条件は決まっているが、線形写像の場合は特に核による剰余の関係がちょうど当てはまる。今回は、集合論での誘導写像の事実を用いて誘導写像の性質と準同型定理を示しその系として同型定理群を示す。 2024.11.14 加群基礎
加群基礎 MOD1-5:加群の生成と有限生成性 生成された部分加群 生成された部分加群 イデアルと同様に、特定の部分集合を含む最小の加群として生成された部分加群が定義される。こちらも有限生成を考えることができるがその側面はイデアルの場合と異なるものがある。今回は、生成された部分加群を定義するとともに線形代数における基底と環上の加群での生成系について考える。 2024.11.04 加群基礎
加群基礎 MOD1-4:割った余りに注目する商集合の加群版 剰余加群 剰余加群 加群構造を持つように商空間を構成した剰余加群は、ただ加群構造を簡略化しただけではなくイデアルの特徴を見る側面が存在する。そしてイデアルの対応と同様に部分加群の対応が存在しこれが大きな意味を持つ。今回は、剰余加群の定義と意義を見るとともに剰余加群同士の一致を考える。 2024.11.02 加群基礎
代数基礎 BR1-9:合同式の一般化と全射準同型のイデアル対応 剰余環 剰余環 整数の余りに着目してあまり計算を簡略化していた合同式はそのまま環論に拡張できる。割る数がイデアルに対応し余りが商集合の元として現れる。合同式で和と積が可能であるようにこの商集合が再び環となり剰余環は呼ばれる。今回は、その構成とともにイデアル対応・極小素イデアルの表記について触れる。 2024.10.30 代数基礎
代数基礎 BR1-8:環どうしの演算比較 環準同型写像とその像と核 環準同型写像とその像と核 環同士を結ぶ写像にて像集合を値域の部分環とする写像が環準同型写像である。しかし、他の代数系と異なりその像(像集合)と核は部分環・イデアルと別の種類の部分集合として現れる。今回は、環準同型写像を定義と基本的な単射・全射・同型に触れる。 2024.10.29 代数基礎
代数基礎 BR1-7:部分構造だけど拡大全体が大事 部分環と拡大環 部分環と拡大環 環の特別な部分集合としてイデアルがあったが、これは環にはならない。環構造を保つ部分集合として部分環が存在し、元の環を合わせて拡大と呼ばれる。部分環側が定義だが、含む側である拡大環にも視点が行く。今回はイデアルとの差を考えるとともに単位的な環だからこそ起こる差を見ていく。 2024.10.25 代数基礎
加群基礎 MOD1-3:加群比較かつ構成の方法 加群準同型とHom 今回ほぼ線形代数...こんにちは!ケンけんです。今回は、加群準同型写像を取り扱います。代数系の基礎導入はどれも同じですがしっかりやっていきますよ。キーワード:加群準同型写像(線形写像)この記事では、$R$加群と書き単位的可換環$R$上の加群... 2024.10.15 加群基礎